各製品の資料を入手。
詳細はこちら →RPA ツールUiPath でDynamics 365 Business Central のデータを連携利用する方法
Dynamics 365 Business Central ODBC Driver を使って、UiPath からノーコードで連携フローを作成。
最終更新日:2022-08-05
この記事で実現できるDynamics 365 Business Central 連携のシナリオ
こんにちは!リードエンジニアの杉本です。
UiPath は高機能なRPA(Robotic Process Automation)製品です。UiPath Studio を使うことで、RPA プログラムをノーコードで開発できます。CData ODBC Driver を使えば、コーディングなしでUiPath からDynamics 365 Business Central への接続を作成し、連携フローに組み込めます。CData ODBC Driver は、UiPath からODBC Driver に対して発行されたSQL をDynamics 365 Business Central へのリアルタイムリクエストに変換し、レスポンスをテーブルデータとして取得します。
この記事では、UiPath Studio を使ってDynamics 365 Business Central に連携するRPA プログラムを作成します。
今回作成するUiPath RPA プロジェクト
データベース接続用アクティビティを利用してCData ODBC Driver for D365BusinessCentral に接続し、Dynamics 365 Business Central のAccounts データを取得するSQL を実行。取得したデータをCSV 書き込みアクティビティを利用して、CSV 出力するRPA プロジェクトを作成します(以下は完成したフローチャート)。

CData ODBC ドライバとは?
CData ODBC ドライバは、以下のような特徴を持ったリアルタイムデータ連携ソリューションです。
- Dynamics 365 Business Central をはじめとする、CRM、MA、会計ツールなど多様なカテゴリの270種類以上のSaaS / オンプレミスデータソースに対応
- 多様なアプリケーション、ツールにDynamics 365 Business Central のデータを連携
- ノーコードでの手軽な接続設定
- 標準 SQL での柔軟なデータ読み込み・書き込み
CData ODBC ドライバでは、1.データソースとしてDynamics 365 Business Central の接続を設定、2.UiPath 側でODBC Driver との接続を設定、という2つのステップだけでデータソースに接続できます。以下に具体的な設定手順を説明します。
CData ODBC ドライバのインストールとDynamics 365 Business Central への接続設定
まずは、本記事右側のサイドバーからD365BusinessCentral ODBC Driver の無償トライアルをダウンロード・インストールしてください。30日間無償で、製品版の全機能が使用できます。
インストール後、ODBC DSN Dynamics 365 Business Central で接続プロパティを設定します。Microsoft ODBC Data Source Administrator を使用して、ODBC DSN を作成および設定できます。
Dynamics 365 Business Central 接続プロパティの取得・設定方法
Dynamics 365 Business Central への認証には、User およびAccessKey プロパティが必要です。
データに接続するには、OrganizationUrl を指定します。OrganizationUrl は、 http://businesscentral.dynamics.com/abc123/ などのBusiness Central アカウントへのエンドポインであるか、Web サービスのルートを参照する必要があります。OrganizationUrl を指定する方法 および利用可能なエンドポイントについての詳細は、Business Central エンドポイント を参照してください。組織内に複数の会社がある場合は、どの会社に接続するかを特定するためにCompany を指定する必要があります。 会社が1つだけの場合は、Company を指定する必要はありません。
Dynamics 365 Business Central に認証するには、User およびAccessKey 接続プロパティを指定します。Microsoft では、これらをテストおよび開発目的で推奨します。ただし、運用環境での使用は推奨していません。User およびAccessKey の値を取得するには、Dynamics 365 Business Central の「ユーザー」ページに移動して「編集」をクリックします。User Name および Web Service Access Key の値は、User およびPassword 接続文字列プロパティとして入力する値です。User Name はE メールアドレス ではありません。短縮されたユーザー名です。
Microsoft では、OAuth 認証を使用する本番ユースケースを推奨します。詳細については、ヘルプドキュメントの「OAuth 認証の使用」を参照してください。
これで、UiPath Studio にDynamics 365 Business Central のデータを接続する準備は完了です。では、実際にプロジェクトを作成していきましょう。
- スタートページから「プロセス」をクリックして、新しいプロジェクトを作成します。
- プロジェクトを作成したら、「新規」アイコンから「フローチャート」を選択して、新しいフローチャートを作成します。
- Dynamics 365 Business Central への接続を行うには、データベース接続用のアクティビティが必要になります。リボンの「パッケージを管理」をクリックし、「UiPath.Database.Activities」を検索してインストールしてください。



データ取得用アクティビティの作成
データベース関連のアクティビティが追加できたので、次にDynamics 365 Business Central への接続を設定してデータを取り出すための、「クエリを実行」アクティビティを追加します。
- アクティビティナビゲーションから「クエリを実行」を選択し、フローチャートに配置します。
- アクティビティをダブルクリックすると設定用画面に移動するので、「接続を構成」をクリックします。
- 「接続ウィザード」をクリックして、「Data Source」に「Microsoft ODBC Data Source」を選択します。
- 「Use user or system data source」のドロップダウンから、先ほど作成した「CData Dynamics 365 Business Central Source」を選択します。
- 「Test connection」をクリックして接続テストが成功したら、OK をクリックします。これで、UiPath からDynamics 365 Business Central への接続設定は完了です。
- 次に、データ取得用のクエリを入力します。以下はサンプルのSQL です。
- 最後に、「クエリを実行」アクティビティのプロパティにある「出力」以下の、データテーブルの「+」ボタンから、出力格納用の変数を作成します。


"SELECT * FROM Accounts;"


CSV 書き込み用のアクティビティを作成
最後に、出力したデータをCSV に書き込むためのアクティビティを作成します。アクティビティの設定画面から以下の項目を指定してください。
- 書き込み元:先ほど作成した出力用変数を指定します。
- 書き込み先ファイル:任意のファイルパスを指定します。右側のフォルダアイコンからGUI ベースで指定できます。

各アクティビティの紐づけと実行
あとは各アクティビティを紐付ければ、Dynamics 365 Business Central のデータを出力するRPA プロジェクトの作成は完了です。

リボンから「実行」を選択してクリックすると、フローが実行されます。無事、Dynamics 365 Business Central のデータを持ったCSV ファイルが作成されていました!もちろん取得したデータは、CSV 作成以外にもさまざまなフローに組み込んで使用できます。

おわりに
このようにCData ODBC ドライバを利用して、簡単にUiPath Studio でDynamics 365 Business Central に連携するフローを作成することができました。CData ではDynamics 365 Business Central 以外にも270種類以上のデータソース向けのドライバーを提供しています。30日の無償評価版が利用できますので、ぜひ自社で使っているクラウドサービスやNoSQL と合わせて活用してみてください。
日本のユーザー向けにCData ODBC ドライバは、UI の日本語化、ドキュメントの日本語化、日本語でのテクニカルサポートを提供しています。