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詳細はこちら →PingOne のデータを使ったCrystal Reports を発行
Report Wizard と標準のADO.NET を使用して最新のPingOne のデータを使用したレポートを作成。
最終更新日:2021-12-02
こんにちは!ウェブ担当の加藤です。マーケ関連のデータ分析や整備もやっています。
CData ADO.NET Provider for PingOne は、Crystal Reports for Visual Studio 開発環境に統合されています。標準のADO.NET コンポーネントを使用して、SQL Server と同じようにレポートを作成でき、さらにPingOne とリアルタイムで連携できます。この記事では、開いたときに更新されるレポートにPingOne のデータを追加するために必要な3つのステップを完了する方法を説明します。
Note:このチュートリアルを実行するには、Crystal Reports とVisual Studio のデベロッパーバージョンをインストールしてください。
Crystal Reports アプリケーションを作成する
この記事を実行するにはVisual Studio Crystal Reports プロジェクトが必要になります。この記事では、WPF アプリケーションにレポートを追加します。「File」->「New Project」とクリックし、Crystal Reports WPF Application テンプレートを選択することで、作成できます。表示されるウィザードで空のレポートを作成するオプションを選択します。
PingOne に接続する
Server Explorer からPingOne のADO.NET データソースを作成すると、Crystal Reports ウィザードおよびCrystal Reports Designer で使用できるDataSet を簡単に作成できます。Server Explorer でPingOne のデータを操作するためのガイドは、ヘルプドキュメントの「はじめに」の章を参照してください。
PingOne に接続するには以下のプロパティを設定します。
- Region:自身のPingOne 組織のデータがホスティングされている地域。
- AuthScheme:PingOne に接続する際に使用する認証の種類。
- WorkerAppEnvironmentId (デフォルトのPingOne ドメインを使用する場合に必要)、またはAuthorizationServerURL のいずれかで、下で説明するように設定します。
WorkerAppEnvironmentId の設定
WorkerAppEnvironmentId は、Worker アプリケーションが存在するPingOne 環境のID です。 このパラメータは、環境がデフォルトのPingOne ドメイン(auth.pingone)を利用している場合のみ使用されます。 これは、ヘルプドキュメントのカスタムOAuth アプリケーションの作成で説明するように、PingOne への認証に使用するカスタムOAuth アプリケーションを作成した後に設定します。
はじめに、このプロパティの値を見つけます。
- 自身のPingOne 組織のホームページからナビゲーションサイドバーに移動し、Environments をクリックします。
- OAuth / Worker のカスタムアプリケーションを作成した環境(通常はAdministrators)を見つけ、Manage Environment をクリックします。 環境のホームページが表示されます。
- 環境のホームページのナビゲーションサイドバーで、Applications をクリックします。
- リストから、OAuth またはWorker アプリケーションの詳細を見つけます。
-
Environment ID フィールドの値をコピーします。
以下の例に似たものになるはずです:
WorkerAppEnvironmentId='11e96fc7-aa4d-4a60-8196-9acf91424eca'
次に、WorkerAppEnvironmentId をEnvironment ID フィールドの値に設定します。
AuthorizationServerURL の設定
AuthorizationServerURL は、お使いのアプリケーションが配置されている環境のPingOne 認可サーバーのベースURL です。 このプロパティは、PingOne プラットフォームAPI ドキュメントで説明されているように、環境にカスタムドメインを設定した場合にのみ使用されます。 Custom Domains を参照してください。
OAuth でのPingOne への認証
PingOne はOAuth とOAuthClient 認証の両方をサポートしています。 上述の設定手順に加え、OAuth またはOAuthCliet 認証をサポートするために、さらに2つの手順を完了する必要があります。
- ヘルプドキュメントのカスタムOAuth アプリケーションの作成で説明するように、カスタムOAuth アプリケーションを作成して設定します。
- ドライバーがデータモデル内のエンティティにアクセスできるようにするには、ヘルプドキュメントのAdministrator Roles での説明のとおり、使用するアドミンユーザー / ワーカーアプリケーションに対して正しいロールを設定していることを確認してください。
- 以下のサブセクションで説明されているように、選択した認証スキームと認証フローに適切なプロパティを設定します。
OAuth(認可コードグラント)
AuthScheme をOAuth に設定します。
デスクトップアプリケーション
OAuth アクセストークンの取得およびリフレッシュ
以下を設定して、接続してください。
- InitiateOAuth:GETANDREFRESH。繰り返しOAuth の交換を行ったり、手動でOAuthAccessToken を設定する必要をなくすには、InitiateOAuth を使用します。
- OAuthClientId:カスタムOAuth アプリケーションを作成した際に取得したClient ID。
- OAuthClientSecret:カスタムOAuth アプリケーションを作成した際に取得したClient Secret。
- CallbackURL:カスタムOAuth アプリケーションの登録時に定義したリダイレクトURI。例:https://localhost:3333
接続すると、本製品 はデフォルトブラウザでPingOne のOAuth エンドポイントを開きます。ログインして、アプリケーションにアクセス許可を与えます。 ドライバーはこれでOAuth プロセスを完了します。
- ドライバーはPingOne からアクセストークンを取得し、それを使ってデータをリクエストします。
- OAuth 値はOAuthSettingsLocation で指定された場所に保存され、接続間で永続化されるようにします。
ドライバーはアクセストークンの期限が切れると自動的にリフレッシュします。
Web アプリケーションやヘッドレスマシン、クライアントクレデンシャルグラントを含むその他のOAuth メソッドについては、ヘルプドキュメントを参照してください。
接続を構成する際に、Max Rows 接続プロパティも設定できます。これにより返される行数が制限されるため、レポートやビジュアライゼーションをデザインするときのパフォーマンスを向上させることができます。
DataSet を作成する
以下のステップに従ってVisual Studio ADO.NET DataSet Designer を使用し、ADO.NET DataSet オブジェクトを作成します。Crystal Reports はPingOne テーブルのメタデータを含むDataSet オブジェクトにバインドします。またこのアプローチでは、App.config に接続文字列が追加されることに注意してください。後にこの接続文字列を使用してデータをレポートにロードします。
- Solution Explorer でプロジェクトを右クリックし、「Add」->「New Item」をクリックします。
- DataSet を選択します。DataSet Designer が表示されます。
- Server Explorer からDataSet Designer にテーブルをドラッグ & ドロップします。この記事では[CData].[Administrators].Users テーブルを使用します。
PingOne フィールドをレポートに追加する
以下のステップに従って、DataSet からレポートにカラムを追加します。
- Solution Explorer で.rpt ファイルをダブルクリックし、Crystal Reports Designer を開きます。
- デザイナーを右クリックし、「Database」->「Database Expert」と進みます。
- Project Folder とADO.NET DataSets ノードを展開し、作成したDataSet を「Selected Tables」ボックスにドラッグします。これで、Field Explorer からフィールドにアクセスできます。
- Field Explorer からレポートの「Details」セクションまたは別のセクションにフィールドをドラッグ & ドロップします。

レポートにデータをロードする
メタデータのみを含むDataSet を作成したら、実際のデータを含むDataTable を作成する必要があります。PingOneDataAdapter を使用して、SQL クエリの結果をDataTable に入力できます。
- System.Configuration.dll への参照をプロジェクトに追加して、App.config から接続文字列を使用できるようにします。
- App.config で.NET 4.0 を使用する場合にCrystal Reports との互換性を保つため、次のコードを設定ノードに追加します。
<startup useLegacyV2RuntimeActivationPolicy="true"> <supportedRuntime version="v4.0" sku=".NETFramework,Version=v4.0"/> </startup>
Window.xaml.cs ファイルに以下の参照を追加します。
using System.Configuration; using CrystalDecisions.CrystalReports.Engine; using CrystalDecisions.Shared; using System.Data.CData.PingOne; using System.Data;
-
以下のWindow_Loaded メソッドをWindow.xaml.cs に追加し、DataTable を返すSQL クエリを実行します。最低でも、レポートで使用されているカラムと同じカラムは選択する必要があることに注意してください。
private void Window_Loaded(object sender, RoutedEventArgs e) { ReportDocument report = new ReportDocument(); report.Load("../../CrystalReport1.rpt"); var connectionString = ConfigurationManager.ConnectionStrings["MyAppConfigConnectionStringName"].ConnectionString; using (PingOneConnection connection = new PingOneConnection(connectionString)) { PingOneDataAdapter dataAdapter = new PingOneDataAdapter( "SELECT Id, Username FROM [CData].[Administrators].Users WHERE EmployeeType = 'Contractor'", connection); DataSet set = new DataSet("_set"); DataTable table = set.Tables.Add("_table"); dataAdapter.Fill(table); report.SetDataSource(table); } reportViewer.ViewerCore.ReportSource = report; }
Window.xaml ファイルでLoaded イベントを追加し、Window タグを以下のようにします。
<Window x:Class="CrystalReportWpfApplication4.Window1" xmlns="http://schemas.microsoft.com/winfx/2006/xaml/presentation" xmlns:x="http://schemas.microsoft.com/winfx/2006/xaml" xmlns:cr="clr-namespace:SAPBusinessObjects.WPF.Viewer;assembly=SAPBusinessObjects.WPF.Viewer" alt="WPF Crystal Report Viewer" Height="600" Width="800" Loaded="Window_Loaded"> ... </Window>
- レポートを実行します。レポートが読み込まれると、プロバイダはクエリを実行して現在のデータを取得します。
PingOne のデータのチャートを作成する
Chart Expert などのエキスパートとともにDataSet を使用することもできます。
- Crystal Reports Designer を右クリックして「Insert」->「Chart」とクリックします。
- 「Report Header」または「Report Footer」セクションを選択します。Chart Expert が表示されます。
- 「Type」タブでチャートタイプを選択します。この記事では、サイドバイサイドの棒グラフを使用します。
- 「Data」タブでx 軸のカラムと条件を選択します。例えば、DataSet ノードのId カラムを「On Change Of」メニューの下のボックスにドラッグします。
- x 軸のカラムを選択し、「TopN」ボタンと「Order」ボタンをクリックして並べ替えと制限を構成します。
- y 軸のカラムとサマリー操作を選択します。例えば、DataSet ノードのUsername カラムを「Show Values」ボックスにドラッグします。
- レポートを実行します。
Crystal Reports は、PingOne API などに対してGROUP BY を実行する代わりに、DataTable にロード済みのデータに対して集計を実行することに注意してください。これは、レポート作成ウィザードにも当てはまります。
別のDataSet を作成し、他のクエリを入力することで、PingOne に対して実行されるクエリをより細かく制御できます。ドライバのSQL エンジンの詳細については、ヘルプドキュメントを参照してください。
