PolyBase で外部データソースとしてKintone を連携利用

CData ODBC ドライバとSQL Server 2019 のPolyBase を使って、リアルタイムKintone に外部データソースとしてアクセス。

古川えりか
コンテンツスペシャリスト

最終更新日:2022-04-21

この記事で実現できるKintone 連携のシナリオ

こんにちは!ドライバー周りのヘルプドキュメントを担当している古川です。

SQL Server のPolyBase は、データベーステーブルをクエリするTransact-SQL 構文を使って、外部データにクエリする仕組みです。 CData ODBC Driver for Kintone を組み合わせて使うことで、SQL Server データと同じようにKintone へのアクセスが可能です。 本記事では、外部データソースと外部テーブルの作成から、T-SQL クエリを使ってリアルタイムKintone のデータへ接続を認可するところまで説明します。

CData ODBC ドライバーは、ドライバーに組み込まれた最適化されたデータ処理により、PolyBase でリアルタイムKintone のデータを送受信するための圧倒的なパフォーマンスを提供します。SQL Server からKintone に複雑なSQL クエリを発行すると、ドライバーはフィルタや集計などのサポートされているSQL 操作をKintone に直接プッシュダウンし、組み込みSQL エンジンを利用して、サポートされていない操作(一般的にはSQL 関数とJOIN 操作) をクライアント側で処理します。また、PolyBase を使用することで、単一のクエリを使用して分散ソースからデータをプルし、SQL Server データをKintone と結合することもできます。

CData ODBC ドライバとは?

CData ODBC ドライバは、以下のような特徴を持ったリアルタイムデータ連携ソリューションです。

  1. Kintone をはじめとする、CRM、MA、会計ツールなど多様なカテゴリの270種類以上のSaaS / オンプレミスデータソースに対応
  2. 多様なアプリケーション、ツールにKintone のデータを連携
  3. ノーコードでの手軽な接続設定
  4. 標準 SQL での柔軟なデータ読み込み・書き込み

CData ODBC ドライバでは、1.データソースとしてKintone の接続を設定、2.PolyBase 側でODBC Driver との接続を設定、という2つのステップだけでデータソースに接続できます。以下に具体的な設定手順を説明します。

CData ODBC ドライバのインストールとKintone への接続設定

まずは、本記事右側のサイドバーからKintone ODBC Driver の無償トライアルをダウンロード・インストールしてください。30日間無償で、製品版の全機能が使用できます。

未指定の場合は、初めにODBC DSN(data source name)で接続プロパティを指定します。ドライバーのインストールの最後にアドミニストレーターが開きます。Microsoft ODBC Data Source Administrator を使用して、ODBC DSN を作成および構成できます。PolyBase を使用してSQL Server に外部データソースを作成するには、System DSN を構成します。(CData Kintone Sys は自動的に作成されます。)

Kintone 接続プロパティの設定方法

Kintone に接続するには、以下の接続プロパティを設定する必要があります。

  • URL:Kintone のアクセスURL(例:https://yoursitename.cybozu.com または https://yoursitename.kintone.com)
  • User:アカウントのユーザー名
  • Password:アカウントのパスワード
  • AuthScheme:Password を指定

パスワード認証の代わりにAPI トークン認証を利用する場合は、ヘルプドキュメントの「接続の設定」セクションをご参照ください。

Basic 認証の設定

ご利用のKintone ドメインでBasic 認証を有効にしている場合は、接続プロパティの「詳細」設定で以下の項目を追加設定してください。

  • BasicAuthUser:Basic認証のユーザー名
  • BasicAuthPassword:Basic認証のパスワード

クライアント証明書認証の設定

Basic認証の代わりにクライアント証明書による認証を利用する場合は、以下の項目を設定してください。

  • SSLClientCert:クライアント証明書のパス
  • SSLClientCertType:証明書の種類
  • SSLClientCertSubject:証明書のサブジェクト
  • SSLClientCertPassword:証明書のパスワード

[接続のテスト]をクリックして、DSN がKintone に正しく接続できているかを確認します。[テーブル]タブに移動し、Kintone のテーブル定義を確認します。

Kintone のデータの外部データソースを作成

接続を構成したのち、外部データソースのマスター暗号化キーと資格情報データベースを作成する必要があります。

マスター暗号化キーの作成

以下のSQL コマンドを実行して新しいマスターキー[ENCRYPTION]を作成し、外部データソースの資格情報を暗号化します。

CREATE MASTER KEY ENCRYPTION BY PASSWORD = 'password';

資格情報データベースの作成

以下のSQL コマンドを実行してKintone に接続されている外部データソースの資格情報を作成します。

Note:IDENTITY とSECRET はKintone のUser プロパティとPassword プロパティに対応しています。

CREATE DATABASE SCOPED CREDENTIAL kintone_creds
WITH IDENTITY = 'username', SECRET = 'password';

Kintone の外部データソースを作成

以下のSQL コマンドを実行し、以前作成したDSN と資格情報を使用して、PolyBase でKintone の外部データソースを作成します。

Kintone の場合、SERVERNAME を[localhost]または[127.0.0.1]に設定し、PORT を空のままにします。PUSHDOWN は、デフォルトでON に設定されているため、ODBC Driver は、サーバー側の処理を利用して複雑なクエリを実行できます。

CREATE EXTERNAL DATA SOURCE cdata_kintone_source
WITH (
  LOCATION = 'odbc://SERVERNAME[:PORT]',
  CONNECTION_OPTIONS = 'DSN=CData Kintone Sys',
  -- PUSHDOWN = ON | OFF,
  CREDENTIAL = kintone_creds
);

Kintone の外部テーブルを作成

外部データソースを作成したら、CREATE EXTERNAL TABLE ステートメントを使用してSQL Server インスタンスからKintone にリンクします。テーブルカラムの定義は、CData ODBC Driver for Kintone によって公開されているものと一致しなければなりません。DSN Configuration Wizard の[テーブル]タブを参照し、テーブルの定義を確認できます。

Table definition in the DSN Configuration Wizard (Salesforce is shown)

CREATE TABLE ステートメントのサンプル

以下は、Kintone Apps に基づいて外部テーブルを作成するステートメントの一例です。

CREATE EXTERNAL TABLE Apps(
  Name [nvarchar](255) NULL,
  Description [nvarchar](255) NULL,
  ...
) WITH (
  LOCATION='Apps',
  DATA_SOURCE=cdata_kintone_source
);

SQL Server インスタンスでKintone の外部テーブルを作成すると、ローカルデータとリモートデータを同時にクエリできるようになります。CData ODBC Driver に組み込まれているクエリ処理により、可能な限り多くのクエリ処理がKintone にプッシュされることで、ローカルのリソースと計算リソースが解放されます。ODBC Driver for Kintone の30日間無料トライアルをダウンロードし、SQL Server データでリアルタイムKintone のデータを使い始めましょう。

Kintone からPolyBase へのデータ連携には、ぜひCData ODBC ドライバをご利用ください

このようにCData ODBC ドライバと併用することで、270を超えるSaaS、NoSQL データをコーディングなしで扱うことができます。30日の無償評価版が利用できますので、ぜひ自社で使っているクラウドサービスやNoSQL と合わせて活用してみてください。

CData ODBC ドライバは日本のユーザー向けに、UI の日本語化、ドキュメントの日本語化、日本語でのテクニカルサポートを提供しています。

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