NetSuite ODBC データソースとの間にInformatica マッピングを作成

Informatica にNetSuite へのODBC 接続を作成し、NetSuite のデータを参照および転送。

古川えりか
コンテンツスペシャリスト

最終更新日:2022-06-09

こんにちは!ドライバー周りのヘルプドキュメントを担当している古川です。

Informatica はデータを転送、変換するための強力で洗練された手段です。CData ODBC Driver for NetSuite は、Informatica の強力なデータ転送・変換機能とシームレスに連携可能な、業界で実証済みの標準ドライバです。このチュートリアルでは、Informatica PowerCenter でNetSuite のデータを転送および参照する方法を説明します。

CData ODBC ドライバとは?

CData ODBC ドライバは、以下のような特徴を持ったリアルタイムデータ連携ソリューションです。

  1. NetSuite をはじめとする、CRM、MA、会計ツールなど多様なカテゴリの270種類以上のSaaS / オンプレミスデータソースに対応
  2. 多様なアプリケーション、ツールにNetSuite のデータを連携
  3. ノーコードでの手軽な接続設定
  4. 標準 SQL での柔軟なデータ読み込み・書き込み

CData ODBC ドライバでは、1.データソースとしてNetSuite の接続を設定、2.Informatica 側でODBC Driver との接続を設定、という2つのステップだけでデータソースに接続できます。以下に具体的な設定手順を説明します。

CData ODBC ドライバのインストールとNetSuite への接続設定

まずは、本記事右側のサイドバーからNetSuite ODBC Driver の無償トライアルをダウンロード・インストールしてください。30日間無償で、製品版の全機能が使用できます。

NetSuite への接続に関する情報と、Windows およびLinux 環境でのDSN の設定手順を以下で説明します。

Netsuite への接続

NetSuite は現在、2つの異なるAPI を提供しています。

  • SuiteTalk はNetSuite との通信に使用する、SOAP ベースのより古いサービスです。多くのエンティティを幅広くサポートし、INSERT / UPDATE / DELETE を完全にサポートします。 しかしデータの抽出用ツールは低機能で、SELECT 時のパフォーマンスは極めて低いです。テーブルを結合するよい方法もありません。データのグループ化および集計はこのAPI からは利用できず、 そのためこれらの操作をサポートするには、すべてをクライアントサイドで実行しなければなりません。
  • SuiteQL は新しいAPI です。サービスとのSQL ライクな通信方法を実現するため、JOIN の機能はより豊富になり、GROUP BY や集計機能もサポートします。 加えて、抽出したいカラムだけを取得する機能も完全にサポートします。そのため、データを抽出する際のパフォーマンスがSuiteTalk より大幅に向上しています。ただし、サポートされるのはデータの抽出のみです。

NetSuite に接続するには、以下を行う必要があります。

  1. Schema を設定して、接続に使用するAPI を指定。データを取得するだけの場合は、SuiteQL の使用をお勧めします。データの取得および変更が必要な場合は、SuiteTalk の使用をお勧めします。
  2. 使用するAPI に適した接続オプションを設定します。(それぞれのAPI で利用可能な接続オプションが異なります。ヘルプドキュメントの「許可の設定」を参照してください。)

Netsuite への認証

SuiteTalk またはSuiteQL

NetSuite は3つの形式のOAuth 認証を提供します。

  • トークンベース認証(TBA)は、基本的にOAuth 1.0 で、OAuthAccessTokenOAuthAccessTokenSecret を実行時ではなくNetSuite UI 内で作成します。 TBA は、2020.2 以降のSuiteTalk およびSuiteQL の両方で利用可能です。
  • OAuth 2.0 認証は、SuiteQL でのみ利用できます。OAuth 2.0 認証を強制するには、次のいずれかを実行します。
    • OAuthVersion を使用するAPI に明示的に設定、または
    • SchemaSuiteQL に設定
  • OAuth JWT 認証は、OAuth 2.0 クライアント認証フローであり、クライアント認証情報を含むJWT を使用してNetSuite データへのアクセスを要求します。この認証方法は、SchemaSuiteQL に設定されている場合にのみ使用できます。

認証方法の詳細はヘルプドキュメントの「はじめに」を参照してください。

Windows

接続プロパティが未設定の場合は、まずODBC DSN(データソース名)で設定します。ドライバーのインストールの最後にアドミニストレーターが開きます。Microsoft ODBC データソースアドミニストレーターを使ってODBC DSN を作成および設定できます。

Linux

CData ODBC Driver for NetSuite をLinux 環境にインストールする場合、ドライバーのインストールによってDSN が事前に定義されます。DSN を変更するには、システムデータソースファイル(/etc/odbc.ini)を編集し、必要な接続プロパティを定義します。

/etc/odbc.ini

[CData NetSuite Source] Driver = CData ODBC Driver for NetSuite Description = My Description Account Id = XABC123456 Password = password User = user Role Id = 3 Version = 2013_1

これらの構成ファイルの使用方法については、オンラインのヘルプドキュメントを参照してください。

SalesOrder データへのリンクテーブルを作成する

「オブジェクトエクスプローラー」からリンクテーブルを作成してライブSalesOrder データにアクセスする方法は、次のとおりです。

ODBC 接続を作成する

下記の手順に従って、Informatica PowerCenter のNetSuite に接続します。

  1. Informatica Developer ツールで、リポジトリに接続してプロジェクトを作成しておきます。
  2. 「Connection Explorer」ペインで右クリックし、「Create a Connection」をクリックします。
  3. 「New Database Connection」ウィザードが表示されたら、接続に名前とID を入力し、「Type」メニューで「ODBC」を選択します。
  4. 「Connection String」プロパティにjdbc:netsuite:Account Id=XABC123456;Password=password;User=user;Role Id=3;Version=2013_1; を入力します。

注意:Linux オペレーティングシステムで作業している場合は、「Driver Manager for Linux」プロパティをunixODBC 2.3.x に設定します。

NetSuite のデータオブジェクトを作成する

NetSuite へのODBC 接続を作成したら、Informatica でNetSuite エンティティにアクセスできるようになります。下記の手順に従って、SalesOrder エンティティをプロジェクトに追加します。

  1. 「Object Explorer」でプロジェクトを右クリックし、「New」->「Data Object」をクリックします。
  2. ウィザードが表示されたら「Relational Data Object」オプションを選択します。
  3. 「Connection」ボックス横にある「Browse」ボタンをクリックし、先に作成したODBC 接続を選択します。
  4. 既存のリソースからデータオブジェクトを作成するオプションを選択し、「Resource」ボックス横にある「Browse」ボタンをクリックします。
  5. ダイアログが表示されたら、「Show Default Schema Only」オプションの選択を解除してODBC 接続のノードを展開します。必要なエンティティを選択します。 The driver models NetSuite entities as relational tables.(Salesforce is shown.)

これで、Data Viewer でテーブルをブラウズできます。テーブル用ノードを右クリックし「Open」をクリックします。「Data Viewer」ビューで「Run」をクリックします。

Table data and metadata in the Data Viewer.(Salesforce is shown.)

マッピングを作成する

下記の手順に従って、NetSuite ソースをマッピングに追加します。

  1. 「Object Explorer」でプロジェクトを右クリックし、「New」->「Mapping」をクリックします。
  2. NetSuite 接続のノードを展開してから、テーブル用のデータオブジェクトをエディタ上にドラッグします。
  3. ダイアログが表示されたら「Read」オプションを選択します。
The source NetSuite table in the mapping.(Salesforce is shown.)

以下のステップに従って、NetSuite カラムをフラットファイルにマッピングします。

  1. 「Object Explorer」でプロジェクトを右クリックし、「New」->「Data Object」をクリックします。
  2. 「Flat File Data Object」->「Create as Empty」->「Fixed Width」と選択します。
  3. NetSuite オブジェクトのプロパティで目的の行を選択して右クリックし、コピーします。コピーした行をフラットファイルプロパティにペーストします。
  4. フラットファイルのデータオブジェクトをマッピングにドラッグします。ダイアログが表示されたら「Write」オプションを選択します。
  5. クリックおよびドラッグしてカラムを接続します。

NetSuite のデータを転送するには、ワークスペース内で右クリックして「Run Mapping」をクリックします。

The completed mapping.(Salesforce is shown.)

おわりに

このようにCData ODBC ドライバと併用することで、270を超えるSaaS、NoSQL データをコーディングなしで扱うことができます。30日の無償評価版が利用できますので、ぜひ自社で使っているクラウドサービスやNoSQL と合わせて活用してみてください。

CData ODBC ドライバは日本のユーザー向けに、UI の日本語化、ドキュメントの日本語化、日本語でのテクニカルサポートを提供しています。

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