Python でSAP Netweaver Gateway のデータを変換・出力するETL 処理を作る方法

CData Python Connector とpetl モジュールを使って、SAP Netweaver Gateway のデータを変換後にCSV ファイルに吐き出すETL 処理を実装します。

加藤龍彦
デジタルマーケティング

最終更新日:2023-09-23

この記事で実現できるSAP Netweaver Gateway 連携のシナリオ

こんにちは!ウェブ担当の加藤です。マーケ関連のデータ分析や整備もやっています。

Pythonエコシステムには多くのモジュールがあり、システム構築を素早く効率的に行うことができます。本記事では、CData Python Connector for SAPGateway とpetl フレームワークを使って、SAP Netweaver Gateway のデータにPython から接続してデータを変換、CSV に出力するETL 変換を実装してみます。

CData Python Connector は効率的なデータ処理によりSAP Netweaver Gateway のデータ にPython から接続し、高いパフォーマンスを発揮します。SAP Netweaver Gateway にデータをクエリする際、ドライバーはフィルタリング、集計などがサポートされている場合SQL 処理を直接SAP Netweaver Gateway 側に行わせ、サポートされていないSQL 処理については、組み込みのSQL エンジンによりクライアント側で処理を行います(JOIN やSQL 関数など)。

必要なモジュールのインストール

pip で必要なモジュールおよびフレームワークをインストールします:

pip install petl
pip install pandas

Python でSAP Netweaver Gateway のデータをETL 処理するアプリを構築

モジュールとフレームワークをインストールしたら、ETL アプリケーションを組んでいきます。コードのスニペットは以下の通りです。フルコードは記事の末尾に付いています。

CData Connector を含むモジュールをインポートします。

import petl as etl
import pandas as pd
import cdata.sapgateway as mod

接続文字列で接続を確立します。connect 関数を使って、CData SAP Netweaver Gateway Connector からSAP Netweaver Gateway への接続を行います

cnxn = mod.connect("User=user;Password=password;URL=https://sapes5.sapdevcenter.com/sap/opu/odata/IWBEP/GWSAMPLE_BASIC/;InitiateOAuth=GETANDREFRESH;OAuthSettingsLocation=/PATH/TO/OAuthSettings.txt")")

SAP Gateway 接続プロパティの取得・設定方法

SAP Gateway のテーブルにアクセスするには、次の接続プロパティを設定します。

  • URL = お使いの環境のURL、またはサービスの完全URL。例えば、完全URL は次のようになります:https://sapes5.sapdevcenter.com/sap/opu/odata/IWBEP/GWSAMPLE_BASIC/。この例では、環境URL は次のようになります:https://sapes5.sapdevcenter.com。CustomUrlParams プロパティを使用して、追加プロパティを追加します。
  • Namespace = 適切なService Namespace。先ほどの例では、IWBEP が名前空間です。サービスへの完全URL が指定されている場合は任意です。
  • Service = データを取得するサービス。先ほどの例では、サービスはGWSAMPLE_BASIC です。完全URL が指定されている場合は必須ではありません。
  • CustomUrlParams = HTTP リクエストに含まれる必要のある追加プロパティ;例えばsap-client=001&sap-language=EN

SAP Gateway への認証

SAP Gateway はBasic 認証、OAuth 2.0 認証、SAP BTP Destination 認証を許可します。

Basic 認証

Basic 認証を有効にするには、以下のプロパティを設定します。

  • AuthScheme = Basic
  • User = SAP Gateway へのログインに使用するユーザー名。
  • Password = SAP Gateway へのログインに使用するパスワード。

上記のプロパティを設定したら、接続の準備は完了です。ローカルデータにアクセスするには、個人の認証情報を使用します。

他の認証方法については、ヘルプドキュメントの「接続の確立」セクションを参照してください。

SAP Netweaver Gateway をクエリするSQL 文の作成

SAP Netweaver Gateway にはSQL でデータアクセスが可能です。SalesOrderLineItems エンティティからのデータを読み出します。

sql = "SELECT ProductID, Quantity FROM SalesOrderLineItems WHERE Quantity = '15'"

SAP Netweaver Gateway データ のETL 処理

DataFrame に格納されたクエリ結果を使って、petl でETL(抽出・変換・ロード)パイプラインを組みます。この例では、SAP Netweaver Gateway のデータ を取得して、Quantity カラムでデータをソートして、CSV ファイルにデータをロードします。

table1 = etl.fromdb(cnxn,sql)

table2 = etl.sort(table1,'Quantity')

etl.tocsv(table2,'salesorderlineitems_data.csv')

CData Python Connector for SAPGateway を使えば、データベースを扱う場合と同感覚で、SAP Netweaver Gateway のデータ を扱うことができ、petl のようなETL パッケージから直接データにアクセスが可能になります。

おわりに

SAP Netweaver Gateway Python Connector の30日の無償トライアル をぜひダウンロードして、SAP Netweaver Gateway のデータ への接続をPython アプリやスクリプトから簡単に作成しましょう。



フルソースコード

import petl as etl
import pandas as pd
import cdata.sapgateway as mod

cnxn = mod.connect("User=user;Password=password;URL=https://sapes5.sapdevcenter.com/sap/opu/odata/IWBEP/GWSAMPLE_BASIC/;InitiateOAuth=GETANDREFRESH;OAuthSettingsLocation=/PATH/TO/OAuthSettings.txt")")

sql = "SELECT ProductID, Quantity FROM SalesOrderLineItems WHERE Quantity = '15'"

table1 = etl.fromdb(cnxn,sql)

table2 = etl.sort(table1,'Quantity')

etl.tocsv(table2,'salesorderlineitems_data.csv')

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