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詳細はこちら →Oracle Data Integrator でDynamics 365 のデータをETL する方法
この記事では、Oracle Data Integrator を使ってDynamics 365 のデータをデータウェアハウスに転送する方法を説明します。
最終更新日:2022-01-31
この記事で実現できるDynamics 365 連携のシナリオ
こんにちは!ウェブ担当の加藤です。マーケ関連のデータ分析や整備もやっています。
Oracle Data Integrator(ODI)はOracle エコシステムのハイパフォーマンスなデータ統合プラットフォームです。CData JDBC Driver for Dynamics365 を使えば、OCI をはじめとするETL ツールからDynamics 365 のデータにJDBC 経由で簡単に読み取りと書き込みを実現できます。リアルタイムDynamics 365 のデータをデータウェアハウス、BI・帳票ツール、CRM、基幹システムなどに統合すれば、データ活用もぐっと楽に。
CData のコネクタを使えば、Dynamics 365 API にリアルタイムで直接接続して、ODI 上で通常のデータベースと同じようにDynamics 365 のデータを操作できます。Dynamics 365 エンティティのデータモデルを構築、マッピングを作成し、データの読み込み方法を選択するだけの簡単なステップでDynamics 365 のデータのETL が実現できます。
ドライバーのインストール
ドライバーをインストールするには、インストールフォルダにあるドライバーのJAR ファイルと.lic ファイルをODI の適切なディレクトリにコピーします。
- UNIX/Linux(Agent なし):~/.odi/oracledi/userlib
- UNIX/Linux(Agent):$ODI_HOME/odi/agent/lib
- Windows(Agent なし):%APPDATA%\Roaming\odi\oracledi\userlib
- Windows(Agent):%APPDATA%\Roaming\odi\agent\lib
ODI を再起動してインストールを完了します。
モデルのリバースエンジニアリング
ODI の機能を使ってモデルをリバースエンジニアリングすることで、ドライバー側で取得したDynamics 365 のデータのリレーショナルビューに関するメタデータが取得できます。リバースエンジニアリング後、リアルタイムDynamics 365 のデータにクエリを実行してDynamics 365 テーブルのマッピングを作成できます。
-
ODI でリポジトリに接続し、「New」->「Model and Topology Objects」をクリックします。
- 表示されるダイアログの「Model」画面で、以下の情報を入力します。
- Name:Dynamics365 と入力します。
- Technology:Technology:Generic SQL(ODI がVersion 12.2+ の場合はMicrosoft SQL Server)を選択します。
- Logical Schema:Dynamics365 と入力します。
- Context:Global を選択します。
- 表示されるダイアログの「Data Server」画面で、以下の情報を入力します。
- Name:Dynamics365 と入力します。
- Driver List:Oracle JDBC Driver を選択します。
- Driver:cdata.jdbc.dynamics365.Dynamics365Driver と入力します。
- URL:接続文字列を含むJDBC URL を入力します。
Dynamics 365 接続プロパティの取得・設定方法
Microsoft Dynamics 365 への接続
Microsoft Dynamics 365 ドライバーは、以下のMicrosoft Dynamics 365 エディションへの接続をサポートしています。
- CustomerService
- FieldService
- FinOpsOnline (デフォルト)
- FinOpsOnPremise
- HumanResources
- Marketing
- ProjectOperations
- Sales
Notes:
- Supply Chain Management はFinance and Operations と同一です。これらのいずれかに接続するには、Edition をFinOpsOnline またはFinOpsOnPremise のいずれかに設定します。
- Microsoft Dynamics 365 Business Central については、個別のMicrosoft Dynamics 365 Business Central ドライバーを使用してください。
- OrganizationUrl:お使いのMicrosoft Dynamics 365 組織のURL。例えば、https://orgcb42e1d0.crm.dynamics.com。
- Edition:上記のエディション一覧に示すとおり。
Microsoft Dynamics 365 への認証
Microsoft Dynamics 365 は、Azure AD、Azure サービスプリンシパル、Azure マネージドID(MSI)を経由する認証をサポートします。これらはすべてOAuth 規格に基づきます。 認証方法の詳細は、ヘルプドキュメントを参照してください。
組み込みの接続文字列デザイナー
JDBC URL の作成の補助として、Dynamics 365 JDBC Driver に組み込まれている接続文字列デザイナーが使用できます。JAR ファイルをダブルクリックするか、コマンドラインからjar ファイルを実行します。
java -jar cdata.jdbc.dynamics365.jar
接続プロパティを入力し、接続文字列をクリップボードにコピーします。
一般的な接続文字列は次のとおりです。
jdbc:dynamics365:OrganizationUrl=https://myaccount.operations.dynamics.com/;Edition=Sales;
- Physical Schema 画面で、以下の情報を入力します。
- Name:ドロップダウンメニューから選択します。
- Database (Catalog):CData と入力します。
- Owner (Schema):Dynamics 365 にSchema を選択した場合は、選択したSchema を入力し、それ以外の場合はDynamics365 と入力します。
- Database (Work Catalog):CData と入力します。
- Owner (Work Schema):Dynamics 365 にSchema を選択した場合は、選択したSchema を入力し、それ以外の場合はDynamics365 と入力します。
- 開いたモデルで「Reverse Engineer」をクリックしてDynamics 365 テーブルのメタデータを取得します。
Dynamics 365 のデータの編集と保存
リバースエンジニアリング後、ODI でDynamics 365 のデータを操作できるようになります。
Dynamics 365 のデータを編集し保存するには、Designer ナビゲーターでモデルアコーディオンを展開し、テーブルを右クリックして「Data」をクリックします。「Refresh」をクリックしてデータの変更を取得します。変更が完了したら「Save Changes」をクリックします。
ETL プロジェクトの作成
次の手順に従って、Dynamics 365 からETL を作成します。GoalHeadings エンティティをODI Getting Started VM に含まれているサンプルデータウェアハウスにロードします。
SQL Developer を開き、Oracle データベースに接続します。Connections ぺインでデータベースのノードを右クリックし、「New SQL Worksheet」をクリックします。
もしくは、SQLPlus を使用することもできます。コマンドプロンプトから、以下のように入力します。
sqlplus / as sysdba
- 以下のクエリを入力し、ODI_DEMO スキーマにあるサンプルデータウェアハウスに新しいターゲットテーブルを作成します。以下のクエリは、Dynamics 365 のGoalHeadings テーブルに一致するいくつかのカラムを定義します。
CREATE TABLE ODI_DEMO.TRG_GOALHEADINGS (NAME NUMBER(20,0),GoalHeadingId VARCHAR2(255));
- ODI でDesigner ナビゲーターのModels アコーディオンを展開し、ODI_DEMO フォルダの「Sales Administration」ノードをダブルクリックします。Model Editor でモデルが開きます。
- 「Reverse Engineer」をクリックします。TRG_GOALHEADINGS テーブルがモデルに追加されます。
- プロジェクトの「Mappings」ノードを右クリックし、「New Mapping」をクリックします。マッピングの名前を入力し、「Create Empty Dataset」オプションを無効にします。Mapping Editor が表示されます。
- TRG_GOALHEADINGS テーブルをSales Administration モデルからマッピングにドラッグします。
- GoalHeadings テーブルをDynamics 365 モデルからマッピングにドラッグします。
- ソースコネクタポイントをクリックしてターゲットコネクタポイントにドラッグします。Attribute Matching ダイアログが表示されます。ここでは、デフォルトオプションを使用します。その場合、目的の動作はターゲットカラムのプロパティに表示されます。
- Mapping Editor のPhysical タブを開き、TARGET_GROUP の「GOALHEADINGS_AP」をクリックします。
- GOALHEADINGS_AP プロパティで、Loading Knowledge Module タブの「LKM SQL to SQL (Built-In)」を選択します。
これで、マッピングを実行してDynamics 365 のデータをOracle にロードできます。