Monaca アプリで使えるAccess のデータ連携用のバックエンドAPI をノーコードで開発

ハイブリッドアプリ開発プラットフォームMonaca から Access のデータに接続するためのバックエンドAPI サーバーをCData API Server で構築

宮本航太
プロダクトスペシャリスト

最終更新日:2022-05-15

この記事で実現できるAccess 連携のシナリオ

こんにちは!プロダクトスペシャリストの宮本です。

CData API Server と ADO.NET Provider for Access を使って、Monaca ハイブリッドアプリ開発プラットフォーム(https://ja.monaca.io/) から Access に接続してデータを取得する方法を説明します。

API Server の設定

次のステップに従い、セキュアな REST API サービスを立ち上げます

デプロイ

API Server はサーバー上で稼働します。Windows 版は、製品に組み込まれているスタンドアロンのサーバーかIIS に配置して稼働させることができます。Java 版では、Java servlet コンテナにAPI Server のWAR ファイルを配置します。 デプロイの詳細は製品ヘルプを参照してください。API Server を Microsoft AzureAmazon EC2Heroku にデプロイする方法はKB に記事があります。

Access への接続

API Server の管理コンソールで[設定]→[接続]から新しい接続を追加してAccess を追加します。

Access のアイコンがデフォルトのAPI Server の接続先にない場合には、API Server がJava 版の場合はJDBC Drivers、API Server がWindows 版の場合はADO.NET Data ProvidersからAccess ドライバーをAPI Server と同じマシンにインストールして、API Server を再起動します。

Access への接続に必要な認証情報を入力します。接続のテストを行い、接続を確認して、設定を保存します。

Access接続の設定方法

ローカルファイルへの接続設定

ローカル環境からAccess への接続は非常にシンプルです。ConnectionTypeLocal に設定することで、CRUD 操作(SELECT、INSERT、UPDATE、DELETE)をすべて実行できます。接続にはDataSource プロパティに以下のようなAcces sデータベースファイルのフルパスを指定します。

C:\Users\Public\Documents\MyDatabase.accdb

詳細な接続手順については、ヘルプドキュメントの「はじめに」セクションをご参照ください。

クラウドストレージ上のAccess ファイルへの接続設定

各種クラウドストレージに保存されているAccess ファイルへのアクセスにも対応しています。ただし、クラウド上のファイルに対するデータ操作は、INSERT、UPDATE、DELETE に制限されますのでご注意ください。

S3、Google Driver、OneDrive など、各種クラウドストレージ内のAccess ファイルへの接続方法はこちらの記事をご確認ください。

クラウド上のファイルを更新したい場合は、以下の手順で実施いただけます。

  1. 対応するCData ドライバーを利用し、クラウドサービスからAccess ファイルをダウンロード
  2. Access ドライバーを使用して、ローカル環境でファイルを編集
  3. クラウドサービス用ドライバーのストアドプロシージャを使用して、更新ファイルをアップロード

具体例として、SharePoint 上のファイルを更新する場合の手順をご紹介します。

  1. CData SharePoint ドライバーのDownloadDocument プロシージャを使用してファイルを取得
  2. CData Access ドライバーでファイルの更新を実施
  3. SharePoint ドライバーのUploadDocument プロシージャで更新内容を反映

DataSource 接続プロパティの設定について補足いたします。接続先のクラウドストレージを識別するための一意の接頭辞を指定し、続けて目的のファイルパスまたはフォルダパスを記述します。フォルダを指定した場合は1ファイルが1テーブルとして、単一ファイルの場合は単一テーブルとして扱われます。

  • 接続を確立後、[設定]→[リソース]の画面でテーブル一覧からREST API として公開するエンティティを選択します。
  • API Server のユーザー設定

    [設定]→[ユーザー]からAPI にアクセスできるユーザーの認証設定を行います。API Server はトークンでの認証を行うことができます。 IP アドレスでAPI へのアクセスを制限することも可能です。デフォルトではローカルマシンからのアクセスのみが許可されています。SSL の設定も可能です。

    オンプレミスDB やファイルからのAPI Server 使用(オプション)

    オンプレミスRDB やExcel/CSV などのファイルのデータを使用する場合には、API Server のCloug Gateway / SSH ポートフォワーディングが便利です。是非、Cloud Gatway の設定方法 記事を参考にしてください。

    Monaca で作成したモバイルアプリでの Access のデータ取得

    Monacaではクラウド上にあるIDEが用意されていますので、まずはアカウント作成します。そこからCData API Server のデータをMonaca アプリ使う設定を作成していきます。

    1. ブラウザより Monaca のダッシュボードを開き、「新しいプロジェクトを作る」をクリックします。
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    3. まずはテンプレートの種類は、フレームワークテンプレートを選択します。
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    5. 今回は JavaScript を選択します。
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    7. テンプレートは「Onsen UI V2 JS Navigation」を選択します。テンプレの画面構成は、「Push page」ボタンをクリックすると、画面遷移するものとなっています。
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    9. 任意のプロジェクト名を設定し、「作成」ボタンをクリックします。
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    11. 作成したプロジェクトを選択した状態で、「クラウドIDEで開く」をクリックします。
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    13. 検索ボタンがクリックされたら、先ほど作成した API を Ajax で呼び出すようにしています。
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      API Server で作成したエンドポイントをURL に設定し、ヘッダーにAPI Server のアクセストークンを設定します。
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    14. レスポンスが返ってきた後、処理が成功していればリストにname だけを1データずつ加えています。

    デバッグ実行してみる

    Monaca でデバッグを行う際は、Monacaデバッガーアプリを実機にインストールすることで、MonacaのクラウドIDE と実機で動かしているMonacaデバッガーアプリが連動するようです。そのため、いちいちコードを修正してからのビルドが不要になるため、素早く検証を行うことができます。

    また、Monaca Localkit を使うことで、ローカルの開発環境でも利用することができます。今回はこのLocalkit を使って vscode 上でコードを修正し、アプリ内容を確認していきました。

    Monaca Localkit を起動し、プレビューを押すとすぐにアプリ画面が表示されます。

    Monaca

    初期画面→検索→画面遷移まで確認することができました。

    Monaca

    このように Access 内のデータをMonaca アプリで利用することができるようになります。

    トライアル・お問い合わせ

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